My Life Style 小寺良二オフィシャルブログ

小寺良二オフィシャルブログ。若者キャリア支援のプロが語る自分のLife Styleの見つけ方。

インドネシア人の学生に英語で講義する

インドネシアの若者に日本を伝える

今回の旅のもう1つの目標は「現地の若者に英語で講義をする機会を持つ」ことだった。シンガポールでのGoogle研修の後に、インドネシアジャカルタに渡り知人であるエイムソウル社長の稲垣さんを訪問。稲垣さんの紹介でインドネシア大学の学生と接点を持つことができた。

 

6月はちょうど大学が夏休みだったので、正直講義する機会は難しいかなと思ったが、訪問した日本語学校で運良く翌週から日本のリッツカールトン京都で半年間インターンシップで働く2名のインドネシア人学生と出会うことができた。

 

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初めて日本で日本人と働くという彼らに「何が今一番知りたい?」と聞くと「日本人とうまく働く方法が知りたい」と言うので「How to Work with Japanese People」(日本人との働き方)という即席講義を英語ですることになった。

 

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決して上手な英語ではなかったかもしれないが、上司から飲みに誘われた時の対応(彼らはイスラム教なのでお酒は飲めない)や関西独特のツッコミの文化(外国人は笑顔で相手を叩くのがわからない)などを話した。

 

彼らに質問されればされるほど、日本という国の文化や風習が本当に独特なものなんだと知る。本当に日本について気付かされたのは自分の方だった。

 

彼は「こんな時にこう行動したら日本では失礼になるか?」と色々心配しているので、Lets make mitake! That would be good chance to learn Japanese culture」(ぜひ失敗を経験してみたらいい、それはきっと日本の文化を学ぶチャンスにもなるから)と伝えた。ぜひ半年間の日本での生活を楽しんでほしい。

 

その後は国内最高峰のインドネシア大学に行き、学生たちと仕事観や恋愛観について話す機会を持てた。

 

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インドネシアでは90%以上がイスラム教徒。当然キャンパスライフは日本の学生と違う。お酒の飲まない(飲めない)学生たちに「友達と遊びに行く時どこに行くの?」と聞くと「Karaoke!(カラオケ)」と言っていた。これは日本も同じか。。

 

でも「普段アルバイトはやっているの?」と聞くとほとんどの学生は「No」。いつもは大学の授業の勉強で忙しいらしい。そして長期の休みになるとインターンシップという形で企業の現場で働く経験をする。

 

またイスラム教徒は結婚前の男女交際は禁止されているため、最初に付き合う人=結婚相手なのだという。逆にだからこそ男女は友情の関係以上にはならないとわかっているため、気を使わず仲良くなれるとも言っていた。

 

今回インドネシアを訪問し多くの学生から生の声を聞くことができ、目標であった英語で講義する機会も得た。国籍や文化は違えど同じ若者、将来を考えて日々悩むことは当然ある。

 

今回嬉しかったのは日本人以外の海外の学生に気づきや学びを与えることが出来たこと。英語を使って(まだまだ微妙だけど)そういうことが出来たのは実は本当に自分の自信につながった。

 

次いつ海外にいけるかわからないけど、ぜひ今後も英語で講義するチャンスがあれば掴んでいきたい!

 

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シンガポールでGoogleの研修を英語で受ける

Googleが世界展開する”Search Inside Yourself”

2015年のテーマ「Shift」の1つ「日本→海外」を実現するために立てた目標が「1回は海外で英語で研修を受ける」ということ。

 

研修講師をしている知人から「Googleが世界でやっている研修が今度シンガポールであるよ」と聞き、チャレンジしようと思った。

 

Googleが開発し全世界に展開している「Search Inside Yourself」という研修プログラムは何が斬新かという世界No.1のIT企業であるGoogleが、禅や瞑想などの手法を使って「マインドフルネス(心の豊かさ)」を高めるプログラムを作ったということ。

 

あのGoogleが働く人の「心の豊かさ」を重視している・・。なんとも意外性があったので受けてみようと思ったし、あと自分も今日本国内の大学んプログラムを広げている仕事をしているので、世界展開されているプログラムを体験してみたかった。

 

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アジアの中心であるシンガポール初開催ということもあり、アジアだけでなくさまざまな国から100名以上が参加しました。

 

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当然研修はすべて英語で進められていくし、説明を聞くだけではなくペアになって対話形式のワークを2日間で20以上やるので英語コンプレックスの自分にはとてもハードルは高かったが、こんな機会は人生で2度とないと思ったので頑張った。

 

初日最初のワークが終わった後に、ファシリテーターのマークさんが・・

 

「Anybody can share any coments?」(誰か感想共有してくれる人はいますか?)

 

と言った時に、自分は「絶対今しかない」と思い無心で手を挙げた。絶対プログラムが進めば海外の参加者なのでバンバン手が挙がる。その中で発表する勇気はなかった。逆に1人目であれば、当ててもらえるし何を言っても許されるだろう・・と思った。

 

いつも日本では研修の受講者によく「小寺さんは緊張する時とかあるんですか?」と聞かれたりしたけど、マジ心臓が飛び出そうになった( ̄O ̄;)。でも普段学生に「チャレンジしろ!」と言っている立場上、自分がチャレンジしていない姿は最も見っともないと思ったのでチャレンジした

 

なんとか言いたいことは通じてよかった。。

 

また今回は奇跡的にSIYの開発者であるチャディー・メンさんともお会いでき開発の経緯を直接聞けた。

 

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※真ん中がSIY開発者のメンさん、左はSIYを世界展開しているSIYLI会長のマークさんと右は副会長のリッチさん。この3人が並ぶことは世界的にも珍しいみたい。

 

メンさんはGoogleを通じて本気で世界平和を実現しようと考えた時に、世界で最低20億人はマインドフルな状態(心が豊か)であることが必要と考え、それを可能とするプログラムを開発した。でも「世界平和のための研修」と言っても誰も受けようとしないから「成果が上がるための研修」と言うために、まずGoogle社員に受けてもらいビジネスでの成果を出してもらった(んまぁ、当然出るだろう・・笑)。

 

そしてそんなGoogleの躍進を見た全世界の人たちはマインドフルネスの重要性に気付き始め、今では多くの世界的企業が「心の豊かさ」や「他者への想いやり」を高める研修を社員に実施するようになった・・ということらしいです。

 

まさに世界No.1企業のGoogleの考えることはデカイ。自分も日本全国にプログラムを広める活動には関わってますが、いつか全世界に広がるプログラムを作ってみたいと決心しました。

 

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※研修のファシリテーターをしてくださったSIYLI会長のマークさんと副会長のリッチさん(こんな気軽に肩組めるような2人ではないのに。。やってしまった。)

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※日本からスタッフで参加されたKumikoさんと荻野じゅんちゃん。じゅんちゃんからSIYのことを聞いて参加しました。

 

 今回シンガポールでSIYを受けることが出来て本当によかったと思う。もちろん自分の英語力不足など課題は痛感したが、何よりも多くの国や人種、宗教が異なる人たちと一緒に1つのことを学ぶことが出来た経験は大きい。

 

自分もいつか今回のような世界の舞台でファシリーテションができるような講師になりたい・・そう願った機会でした。

 

「2015年は海外で1回は英語で研修を受ける」

 

無事に達成出来ました!

 

 

 

内田篤人選手の結婚が"完璧"と言われる3つの理由

プロスポーツ選手としてお手本のような結婚

サッカー日本代表の内田篤人選手が5月25日に一般女性と結婚したことをメディアに発表した。

 

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内田選手といえば甘いマスクで多くの女性ファンから熱烈な人気があるため内田選手の結婚にはさまざまな声が飛び交っているが、私は今回の内田選手の結婚はプロスポーツ選手としての結婚」としては”完璧なお手本”になり得ると思う。

 

1つ目の理由としては「タイミング」だ。

 

プロスポーツ選手の奥さんは食事の栄養管理から精神面でのサポートなど、フィジカルトレーナー並みの知識や努力が必要となる。しかも内田選手のように海外で活躍する選手の妻となれば、慣れない異国の地での生活もありその大変さは国内とはやはり比べ物にならないだろう。そのため選手にとっては奥さんへのフォローも重要だ。

 

もしも結婚のタイミングが内田選手がドイツに移籍して間もない時期であれば、慣れない環境の中で奥さんをフォローする余裕もないが、ドイツで数年プレーして生活も安定している現在であれば、奥さんも難なくドイツでの生活に馴染むことができ、2人にとっては新婚生活を楽しむこともできるだろう。

 

2つ目の理由としては「相手選び」だ。

 

内田選手ほどの人気選手となれば、当然ながら多くの「結婚相手候補」がいたはずだ。その中には容姿の美しいモデルやタレントなど入っていたはずだ。しかし内田選手が最後に結婚相手として選んだのは「地元静岡の同級生」だ。

 

プロスポーツ選手は選手生命が長くはない。特にサッカーは30代を越えれば引退の可能性も高くなる。当然夫婦生活は「プロスポーツ選手ではない時間」の方が圧倒的に長いのだが、プロの時代に出会った人の中には「プロサッカー選手としての内田篤人」が好きな人も多かったはずだ。

 

しかし今の奥さんは小学校時代から内田選手のことを知っている。要はプロサッカー選手としての自分ではなく「人間:内田篤人」をよく知り好きでいてくれる人を選んだのだ。当然プロ引退後に急に関係が冷めることはないだろう。

 

そして3つ目の理由は「結婚の仕方」だ。

 

時にタレントやプロスポーツ選手の中には話題作りのため、結婚相手を意図的に露出することもあるが、内田選手はまったく奥さんの情報を公開しなかった。そして入籍も地元静岡の市役所で”静かに”済ませたとのこと。

 

まさに自分たちの結婚を世の中的な「商品」にはせず、自分達のペースで自分達らしく行っている様子がよくわかる。プロスポーツ選手に限らず結婚をあえて「特別なことにし過ぎない」ことも、結婚生活をうまくやっていく秘訣だと思う。

 

常に勝負の世界でプレッシャーに耐えながら、いつどうなるかわからない選手生命をかけて戦っているプロスポーツ選手だからこそ「いつ」「どんな相手と」「どのように」結婚するかはしっかりと考える必要があるだろう。

 

 

 

 

小寺ファーム初の野菜の収穫

自分たちで作った野菜を食べる初めての体験

5月に近所の「シェア畑」の一区画を借り、家族で野菜づくりを始めた。今年は「仕事→家族」のShiftも1つの目標にしているので、家族で何かプロジェクトをやりたいと思っていたのでちょうど良かった。

 

畑仕事初日は野菜の種まきと苗の植え付け。まずは種を蒔く穴を開けていく。正直こんな小さな種が本当に野菜になるのかと半信半疑になりながらも、1つ1つ丁寧に蒔いていく。

 

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一週間もすると芽がではじめたので、週末には畑に行き水やりと草取りをしていた。

子供たちは草取りが一番楽しそう。(^ ^)

 

 

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そしてついに今週、水菜となすと紅大根が食べれる状態になっていたので、

初めての収獲を経験。

 

なすびはなぜか丸い形に。。笑

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水菜は成長が最も早かった。

 

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ミニ紅大根とハイチーズ!

 

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そして家に帰って、早速取れた野菜をサラダにする。

(次女は野菜よりも大好きな素麺を必死に吸い上げる。。笑)

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朝畑で獲った野菜を昼食でサラダで食べる・・贅沢だなぁ。

 

アドバイザーのおじさんが「スーパーの野菜食べれなくなるよ〜」と言っていて半信半疑だったが、食べてみると納得。「野菜の味が濃い」と感じたのは生まれて初めてだった。自分たちで育てたからこそ、余計に美味しいのだろう。

 

これからも畑と野菜から色々学びたい。。

 

2015年5月振り返り〜新車購入と野菜づくりプロジェクト〜

2015年5月も本日で最終日。

プレイベートに仕事にとても充実していた1ヶ月だったし、かつ新たな経験もいくつかあったのでぜひ振り返りたい。

 

①羽幌高校プチ同窓会 in 渋谷

現在、東京近辺にいる地元羽幌高校の同級生が5名集まった(1人は羽幌から参加)。左からサッカー部のキャプテン&生徒会会長のコバ、幼稚園から一緒のユウカ、高校3年の時隣の席だったユッコ、ラグビーのマネージャーだったター、懐かしい再会でした。自分の原点を思い出すことが出来た。

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②小寺家の新しい家族 MAZDAプレマシー」購入!

今まで5年間お世話になったトヨタのポルテに変わり、新車でMAZDAプレマシーを購入した。走行性能、デザイン、燃費、コストパフォーマンスのすべてにおいて総合的に優れているミニバンと判断して決めた。もう家族で色々出かけたくてしょうがない。。きっとプレマシー小寺家の新しい家族として一緒にたくさんの思い出が作れることでしょう。

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③C&C大学生向け講演会

学生団体のC&Cが企画してくれた大学2、3年生向けの講演会。就活に向けてどんな準備が必要かがテーマだったが、アルバイトでもサークルでも、まずは目の前の学生生活をとにかく充実させることが将来的な就活の成功につながることを伝えることができた。就活生にはどうしても面接対策などのテクニック的な話になりがちだが、参加者が2、3年生ということもあり「大学生活の充実」という本質的な話ができた。

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④小寺ファームで家族で野菜作りプロジェクト

いつかぜひ実現したいと思っていた畑を借りて家族で野菜づくり。今回、家の近くに「シェア畑」を借り広大な(5m×2m)の「小寺ファーム」で野菜を作れることになった。まずは夏野菜の種まきと値付けを終え、早速初めての収穫まで体験することができた。娘達にとっても自分で作った野菜を食べれるのは「食育」にもなるので、とても良い体験になっていると思う。

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今月は特に「新車の購入」「畑での野菜づくり」を始めたことが大きかったと思う。今年のテーマである「Shift」の1つの目標は「仕事→家族」へのシフトを実現すること。ただ家族との時間を増やすだけではなく、何かプロジェクトをやったり、一緒に「体験」を増やしたいと思っていた。

 

そういう点では新しい車は家族と色々な場所に行くチャンスをくれると思うし、野菜づくりは家族で協力して行う1つのプロジェクトになる。まさにそんなLife Styleが自分らしいと感じることができた。

 

 

 

 

就職活動はそのうちゲーム大会になる

企業が採用活動で『ゲーム』を実施する理由

企業の採用活動の解禁が12月から3月に後倒しされた2016卒の就職活動。各企業は短縮化された採用活動期間に必死に優秀な学生と接点を取ろうとさまざまな取り組みを行っている。

 

例えば回転寿司チェーン「無添くら寿司」を展開するくらコーポレーションの2016年卒就活生向けの“社風体験イベント”が一風変わっていると話題になっている。「人類滅亡からの脱出」と題されたそのイベント。“社風体験型脱出ゲーム”とのことで、参加者が謎解きゲームなどをクリアし、密室から脱出する“脱出ゲーム”の要素を取り入れたものなのだ。

 

独自性のあるイベントを開催することで口コミを通じて多くの学生を集客することを狙っているのはもちろん、このようなゲーム型のワークをクリアできた学生は「協調性」や「戦略立案力」があることがわかるので、企業も説明会時に学生の能力を評価することができる。

 

企業の採用活動でゲーム型の会社説明会を実施するのは1つのブームのようになっているが、今後はこのような「ゲーム型の会社説明会」だけではなく、就職活動自体がすべてオンラインの「ゲーム大会」になる可能性がある

 

ゲームの中で完結してしまう企業の情報収集と選考

今までは企業の会社説明会は実際にその企業に訪問して直接説明を聞く必要があったが、現在はネット上で会社説明会を実施する企業も多いため、パソコンさえあればどこでも会社の説明を聞くことができる。そして今はスマートフォンがあるので、いつでもどこでも会社説明会に参加できる環境は整っている

 

またさまざまなスマートフォンのゲームアプリも開発されており、今後はそのアプリ内に多くの企業が説明会動画をアップしたり、自社の仕事体験ができるゲームがプレイできるようになるだろう。当然そのゲームで高得点を獲得できた学生は、その仕事の適性があると評価を受ける。

 

そして志望する企業が見つかれば、そのゲームの中で選考を受けることも可能だ。最近はほとんどの企業が性格や能力を測定する筆記試験を実施しているが、試験会場に行く必要はなくなる。すべてそのゲームアプリ内で受験ができるからだ。

 

そして面接もスマートフォンのカメラ機能を使い、オンラインで面接することも可能となる。実際に今年すでに多くの企業がスカイプなどを使ったオンライン面接を実施している。

 

今までリクルートスーツを着て、街を電車で移動しながら行っていた就職活動が、今後はスマートフォンを手にして全国の就活生がゲームで志望企業の選考を競い合う日が来るのも、そう遠くないかもしれない。

 

その状況が良いのか悪いのかは誰も判断できない。しかし大切なのは企業も学生もその機会を前向きに活かそうとすることで、新しい就職活動、採用活動が創っていくことだと思う。

 

 

 

自分の天職を教えてくれた上司の言葉

「向いていない」という言葉の本当の意味

4月に企業に入社した新入社員も、少しずつ職場に馴染んできた頃ではないだろうか。会社の先輩たちからも日々仕事や社会人生活へのアドバイスをもらっていることだろう。

 

そんな中、先日ソニー生命がこの春就職する、または就職してから1年経つ20~29歳の男女に対して行った調査で「先輩から言われてやる気を奪われてしまうセリフ」の1位が「この仕事向いてないんじゃない?」(36.7%)だったことが印象的だった。

 

確かに誰でも今やっている仕事が「向いていない」と言われて嬉しい人はいない。若手社員がやる気を奪われても当然なのだが、私は実はこの言葉が「自分の天職」を教えてくれた言葉だと思っている。

 

自分の社会人スタートは外資系のコンサルティング会社だったが、職場の先輩で1人「外資コンサルタントっぽくない人」がいた。その先輩は中途でその会社に入社したのだが、キャバクラの店長や車のディーラーをやっていたりと変わったキャリアなのにも関わず仕事が出来る人で、とても自分によくしてくれていたし仕事の仕方もたくさん教えてもらった。

 

そんなある日、その先輩と仕事をしている最中にその先輩がポロっと「お前、デスクワーク向いてないんじゃない?」と言ってきた。

 

本来であればアンケートの結果通りにやる気を奪われてもおかしくないセリフだったのが、その時はなぜか落ち込むことはなく逆にあることを考えるようになった。

 

「んじゃ、オレに向いている仕事の仕方ってなんだろう」

 

その時は単純に「デスクワーク=机に座ってパソコンカタカタ」だと思ったので、それから出来るだけ自分のデスクを離れて他のメンバーや先輩とコミュニケーションをとる時間を増やした。するとなぜか、その時から少し仕事が楽しくなった。

 

その後転職したリクルートで営業をやった際も、自分のデスクに座っている時間はほとんどなく、毎日お客さん先にいる時間の方が長かった。デスクには座ってる時間は誰よりも短かったが、新人の中では新規が一番多く受注出来た。

 

そして6年前に独立してからは、もう決まった職場の決まったデスクすらなくなった(自宅の仕事部屋にはあるけど)。働く場所はある時は大学、ある時は企業、そして今はカフェで記事を書いているが、デスクワークはほとんどなくなった。でも仕事をしていて楽しいし、ある程度のパフォーマンスも出せているので、社会人になってから一番社会に貢献できていると感じている。自分らしい働き方は「どこか一箇所に留まらず、動き回ること」だと振り返ってみて思う

 

「天職」と聞くとやや大袈裟な言葉に聞こえるが、それは決して特定の職業だけではなく「自分らしい働き方」であってもよいと思う。自分は先輩に「デスクワークが向いていない」と言ってもらえたからこそ、自分らしい働き方を考えるきっかけをもらった。

 

若手にとって当然職場の先輩や上司の言葉はやる気が上がったり、下がったりする原因になるが、すべての言葉に自分自身や自分の働き方に気づくヒントが隠されていると思うだけで、少しでも感謝することができると思う。