ディズニーランドが値上げをする本当の理由
ミッキーは自分の価値に大きな自信を持っている
東京ディズニーランドと東京ディズニーシーの入場料が、
今回の値上げに関しては当然ファンからは賛否両論あるだろう。ディズニーランドは子供から大人までみんな大好きだし、そんな”夢の国”にはリーズナブルな金額で、できるだけ何回も行きたい。それは誰もが望むこと。
正直私も1歳と4歳の娘を持つ父の立場としては金銭的な負担は大きいと感じる。しかしミッキーに会えることに対してどのくらい価値を感じ、いくら払うかはそれぞれの家庭や個人が決めたらよい。
そういう意味ではミッキーは自分自身の価値を過小評価せず、自信を持って値上げに踏み切った。6900円でもファンは離れないという自負があったのだろう。逆に顧客が離れることを恐れ、意味のない値下げをするよりもいいと思う。
しかし、今回の値上げはファンにとってはただの金銭的痛手なのだろうか。実は私としては「値上げの本当の理由」があると思っている。
ケチらないことがディズニーランド最大の強み
ここだけの話だが、実は私はある時期ディズニーランド関連の仕事をしたことがある。すぐイメージするのはパーク内のキャストだが、それではない。2つのパークで売られている何十万品というグッズや、日々何千食と食べられるフードの食材などの在庫を管理する巨大なシステムをつくる仕事をしていた。本当に裏方の裏方。当然仕事中ミッキーに会ったことは1度もない(涙)。
しかしそんなパークに訪れるゲストの見えないところに、何十億円という大金を使っていることをその仕事を通じて初めて知った。またパレードで見る山車なども間近で見る機会があったが、本当に鮮やかで傷1つない品質だった。こうした時期が変われば使い捨てになってしまう物に対しても、ゲストを楽しませるために何億円という金額が使われている。
東京ディズニーランドの強みを一言で言うと「ケチらないこと」だ。
これは他の地方のテーマパークに行くと強く実感することができる。ビジネスでは当たり前だが、利益を出すための経費削減のため、パレードなども正直ディズニーランドと比べるとケチっていることがどうしても伝わってしまう。
だからこそ今回の値上げでも、その「ケチらない精神」は変わらないだろう。むしろ値上げによって潤沢な資金を得て、さらにケチらなくなるのではないだろうか。ある意味「もっとケチらないようになること」が、今回の値上げの一番の理由かもしれない。
そういう意味で、ファンは今後のディズニーランドの大きな期待をしていい。今までと同じ訳がないのだから。どこにさらにケチらなくなったかを見つけることが出来れば、ファンはもっとディズニーランドを好きなることだろう。